西瓜

* 西瓜 *

日頃の感謝をぎゅーっと込めて
皆々様に贈り物
緑のボディーに黒い縞
割れば真っ赤な果肉がチラリ
真夏の宝石　魅惑の果実
美味しいアイツを　召し上がれ☆

☆　☆　☆

「げっ！　なんだよこの巨大な西瓜はっ！」
「なんでも作者からの贈り物らしいですよ」
「贈り物っていうか嫌がらせだろ……」
「すごいですねー。はじめて見ましたよ、玄関に収まりきらない西瓜」
「どうしましょうね？　これ」
「どうするもなにも、食うっきゃないだろ」
「らうっ！　すいかっ！　すいかっ！　だーいすきっ☆」
「西瓜は、うまい」
「やあやあラウルさん。村人全員に西瓜を振舞ってくださると聞いてやってきましたよ」
「これは解体し甲斐がありそうね、ねえあなた」
「……（ばきっぼきっ）」
「わー、父さん気合十分だねっ」
「これ、種を取って植えたらまたこんな西瓜になるんでしょうか」
「やるなよ、怖いから」
「はーい、みんな危ないから下がって下がってー！」

☆　☆　☆

「見てみてレン！　素敵でしょ！」
「な……なんだい、このどでかいスイカ……？」
「いただきものなの♪　みんなで食べようと思って待ってたのよ！」
「でっけー……」
「食べ出のありそうな西瓜ですねえ」
「どうやって切ればいいんだい？　ナイフじゃ歯が立ちそうにないよ？」
「レーザーサーベルならここに」
「わー、そんなの使ったら駄目だろ！」
「では水圧カッターで……」
「これだけあるんだもの、色々アレンジして楽しみましょうよ♪　シャーベットにしてもおいしそうだし、フルーツポンチもいいわよね♪　あとは……」

☆　☆　☆

「……どうしたのよ、これ」
「……なんか、貰ったんだけど……」
「貰った？　あんたねえ、子供じゃないんだからこんな怪しげなモン貰うんじゃないわよ！」
「いやだって、さあ……」
「それにしても見事な西瓜ね。昔に魔術で促成栽培してみたことがあったけど、これほどまでには行かなかったわ」
「どうやって食べようか？　っていうか、俺達二人じゃとても食べきれないし……」
「そうね、いっそのこと、もっと大きくしてみましょうか！」
「ええっ！？」
「もとがこれだけ大きいんだもの、きっと魔術を使えばもっと巨大になるわよ！　よぉーし……『大きくなぁれ！！』」
ボンッ☆
「わー！！！　どうするんだよ、宿屋潰れちゃったじゃないかっ！！」
「うーん……とりあえず、食べてみる？」

☆　☆　☆

「「「うーん、おいしっ！」」」

『でんたまシリーズ』
『Shining k-nights』
《gilders》

　この色彩は狙いました(笑)
　やはり、夏と言えば西瓜です！　誰がなんと言おうと西瓜なんです！
　夢は西瓜丸食いでしたが、あれはリアルでやると非常にきついことが立証されましたので(笑)　幻想世界の住人達にたらふく食べていただきました(^^ゞ

2007.08.06

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