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* 誕生日 *




生んでくれと言った覚えもないし
拾ってくれと言った覚えもない
まったく親ってのは 勝手なもんだ

でも

今、ここにこうしていることは
嫌じゃない












  両親の顔も、己が誕生日も知らず、物心ついた頃には貧民街に一人。「誕生日」は彼にとって縁遠いものでした。
 ですから、瀕死のところを養父に拾われ、やや強引に新たな人生をスタートして、毎年訪れる誕生日に口では「くだらない」と言いつつも、内心は嬉しくて仕方がなかったのではないでしょうか。
 たとえ養父が妙なものしか贈ってくれずとも(笑)

初出 2006.05.12



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