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キミが描いた天然色の宇宙を、七色の流星に乗って
 きっかけは、学内の掲示板に貼り出された一枚のポスター。
『来たれ若人! 学園祭実行委員会で青春を謳歌せよ!』
 いつの時代の勧誘文句だ、と呆れ返り、たまたま隣にいた悪友――『親友』と称するとこっぴどく否定される――に「見ろよ、これ」と言いかけた、その次の瞬間。

「へえ、学園祭実行委員だって。面白そう。あたし、やってみようかなあ」

 その、弾んだ声に。
 背伸びして掲示板を見上げる、その仕草に。
 希望に満ち溢れた、その横顔に。
「オレもオレも――!」
 思わず名乗りを挙げてしまった。ただそれだけだったりする。
 もちろん、そのあと周囲から猛烈なバッシングを受けた挙句、彼女から「……えっと、誰だっけ?」という素朴かつ痛烈なツッコミを受けたのは、言うまでもない。
 まさか「あなたに運命を感じた通りがかりの王子様です」なんて言う訳にもいかないので、そこからいきなり真面目な自己紹介タイムが始まり、かくしてオレ――経済学部2年・無所属の吉田猛と、造形学部2年・美術部所属の槙いずみちゃんは、出会って数分でお知り合いになれたのだった。


「吉田君が学園祭実行委員なんて、珍しいねー」
「そういうの面倒がると思ったんだけどな」
「いつまで続くかねえ」
「途中で辞めさせられても知らねえぞ」
 ゼミ友から総攻撃を食らいつつも、オレの心はすでに放課後の打ち合わせのことでいっぱいで、罵詈雑言の連続コンボが通る余地など微塵もない。
「オレだって学生生活を謳歌したいのだよ! ああ、青い春! 甘く切ない恋の香り!」
「汗と埃の匂い、の間違いだろ」
「そもそも、あんなベタな出会いから恋に発展するかよ」
「ただのお調子者だと思われてるぞ、絶対」
 言ってろ言ってろ。オレは決めたんだ。この学園祭実行委員をきっかけにして、マキちゃんとの距離をぐぐっと縮めてみせるってな!
「もうマキちゃん呼ばわりかよ」
「彼女がそう呼んでくれって言ったんだからいいだろー」
 もっとも、オレだけにではなく、委員全員に対してなんだが。
「距離を縮めすぎて衝突するなよ、お調子者」
 悪友からの忠告に手をひらひらと振って、ゼミ棟を後にする。第一回の打ち合わせは全体の顔合わせで終わってしまったが、今日はいよいよ部署決めだ。うまいこと彼女と同じ部署に配属されればしめたもの。それが叶わないとしても、委員同士ということで連絡先の交換くらいは出来るはず。
 青春への第一歩はもう、約束されたようなものだ。


『……で? 彼女と二人っきりになることに成功したから、お邪魔虫は先に帰れ、と』
「そんなこと言ってないでしょーが。スタッフTシャツのデザイン案出さないといけないんだって。まじで」
『分かった分かった。別にお前のこと待ってたわけじゃないし、パソコン室しめたらそのまま帰るよ。じゃ、お疲れさん』
 容赦なく通話を切りやがった相手は、つい5分前まで大学のPCルーム開放のアルバイトをしていた悪友だ。別に惚気たわけでもないのに、随分と冷たい対応ではないか。
「佐藤君だっけ? いつも一緒に帰ってるよね」
 くすくすと笑われて、いやそういうわけでも、と言葉を濁す。学科とゼミが同じだと、どうしても行動パターンが似通ってくるわけで、結果として帰りが一緒になる場合が多いというだけだ。
「マキちゃんこそ、このあとどっかに行く用事があったんじゃないの?」
「うん、本当は画材を買いに行く予定だったんだけど、別に今日じゃなくてもいいし。一緒に行くって言ってた人とも連絡ついたから、大丈夫!」
 そう言って携帯電話をトートバッグにしまい、さあてとスケッチブックを取り出すマキちゃん。
「早く決めちゃわないとねー」

 時は少し前に遡る。
 目論み通り、見事同じ庶務局に配属となって連絡先を交換、までは良かった。運命の女神様は本当にいるのだと、ちょっと本気で感動しかけたところに飛んできた、実行委員長からの指令。
「庶務は早急にスタッフTシャツのデザイン決め、よろしくね~」
 できれば今月中に案をまとめて来月初めには発注をかけたい。呑気な声で告げられたスケジュールだが、すでにもう月末に突入していることは誰もが承知の上だ。
 実行委員2年目にして庶務局長に抜擢された先輩が、申し訳なさそうな顔で補足したところによると、去年はデザイン案が二転三転して作るのにえらく時間がかかり、あちこちからクレームが来たらしい。
「何せ、去年はテーマ自体がなかなか決まらなくて、ポスターもパンフも制作が滞って散々だったのよ。去年の反省を生かして、今年はもうテーマを決めちゃったから、あとはもうパパッとデザイン決めて、パパッと発注しちゃえばいいってわけ。というわけで、何かいい案ないかな?」
 ちなみに今年の学園祭テーマはずばり、「ラブ&ピース」だ。随分と古い標語を引っ張ってきたものだが、かえって新鮮でいいんじゃないか、ということらしい。
 今回のその場でちらほらとアイディアが出たものの『ピースサインしてる女の子』や『地球がハートで埋め尽くされてる感じ?』など、どうにも抽象的でイメージがしづらいものばかり。
局長も同じことを思ったようで、ふと名簿に目を走らせ、おやと嬉しそうな声を上げる。
「マキちゃんって美術部なんだ。今あがった案も含めて、いくつかデザイン画を描いてもらえないかな?」
 ぎょっと目を剥いて、おろおろと周囲を見回したマキちゃん。そりゃそうだ、入ったばかりでいきなりそんな大役を仰せつかるとは思わないもんな。
「ええっ、でも……」
 助けを求めるように周囲を見回す彼女と、ばっちり目が合った。ここで名乗りを挙げないのでは、男が廃るというものだ。
「オレも一緒にやります!」
 元気よく手を挙げた拍子に膝から鞄が滑り落ち、まるでコントのように鞄の中身をぶちまけてしまったが、それでマキちゃんが笑ってくれたから、まあよしとしよう。


 というわけで、会議室に居残り、デザイン画を練り始めてすでに三十分以上。
 マキちゃんが書き散らしたデザイン画はすでに十数枚に及んでいるが、なかなかしっくりこないようで。
「うーん、こんなのはどうかなあ」
 そう言って示されたのは、簡素化された両腕がハートを抱いているようなデザインだ。ポップで可愛いとは思うが、これをむくつけき男子学生が着るには些か抵抗がある。
 素直にそう告げると、だよねー、と頭を掻き、躊躇なく次のページをめくる彼女。むくつけき、のところは否定して欲しかったのだが、まあいいか。
「男女どちらからも受け入れられる色とデザインって難しいなあ。やっぱ、パステルカラーには抵抗がある?」
「うーん、ピンクとか薄い黄色はちょっと。頑張って水色とか黄緑が限界かな」
 なるほど、と鉛筆の背で頬を掻くマキちゃん。
「男子って原色を着てるイメージあるもんね」
 ちらり、とこちらを窺っての発言には反論の余地もない。本日のTシャツは赤い布地にこれまた赤いトマトスープの缶が描かれているやつだ。
「そう言えば、どうして男モノのTシャツって、そんなに襟ぐりが詰まってるのかな? 暑くないの?」
 そう尋ねてくるマキちゃんのお召し物――Tシャツではなくカットソーというらしい――は、確かに鎖骨が丸見えだ。どうせならもうちょっと大胆に開けてくれると目の保養になるんだけどな、という本音は、口に出さない方が賢明だろう。
「襟ぐりねー、考えたこともなかったけど。でもほら、あんまし胸元がガバッと開いてると、胸毛が見えちゃったりするかもしれないしねー」
 予想外だったらしい答えに、目をぱちくりと瞬かせ。そして次の瞬間、どっと溢れ出す笑声。
「そっかあ! そうだよね、ギャランドゥが見えちゃうと、ちょっと目に毒かなあ」
 おやおや、随分古い言い回しが飛び出てきたぞ?
 ひとしきり笑い転げて、ようやく波が引いたのか、目尻を拭いながらスケッチブックに向き直るマキちゃん。
「じゃあやっぱり、襟ぐりは開いてない方がいいんだねー」
 さらさらと線を引き、あっという間にベーシックなTシャツの形が白紙の上に浮かび上がる。
「男女兼用のフリーサイズで注文するって言ってたしね。となると余計にデザインで迷っちゃうんだよなあ」
 参考までに、と局長が貸してくれた去年のスタッフTシャツは、去年の学祭テーマ『S大ア・ラ・モード♪』にちなんで、濃いアイボリーのTシャツにポップなスイーツのイラストがでかでかと描かれており、女性スタッフに大人気だったらしい。男性陣からの反応は推して知るべし、だ。
「今年も可愛い路線で行ったら先輩達が可哀想だしね」
「いっそ、ニコちゃんマークでも描いとく?」
「商標にかかっちゃうからダメでしょー」
 そんなことを言いながらも、彼女の手は淀みなく動いて、ラフ画を描き続けている。ちなみに、スケッチブックも色鉛筆も、全て彼女の私物だ。
「すごいね、その色鉛筆。どのくらい入ってるの?」
 ふと気になって、尋ねてみる。 それはよくある12色入りの平たい缶ケースではなく、大きな布製のペンケースにずっしり詰まっていた。色も種類もバラバラで、長さもまちまちな色鉛筆達。
「よく使う色だけ入れてるけど、30色はあるかなあ。絵の具もそのくらいあるよ」
 見てみる? と取り出したのはクッキーの空き缶だ。中には、新品同様のものからぺったんこのものまで、様々な絵の具がぎっしりと詰まっている。
「青系が多いね。青、好き?」
 数も多いし、減り具合も断然青系の方が激しい。そう言えば、彼女が着ているカットソーも青いし、トートバッグに至っては宇宙柄だ。
それを指摘すると、マキちゃんははにかんで答えた。
「うん、そうなんだ。ついつい青ばっかりになっちゃうの」
 中でも、一番ぺったんこになった絵の具チューブをつまみあげ、マキちゃんは懐かしそうに笑う。
「一番好きなのはこれ。見た瞬間、これは宇宙の色だって、そう思ったんだよね」

 初めて出会ったのは、小学校の図工用に買ってもらった絵の具セット。
 箱の中で整列した16色の絵の具には、聞いたこともない名前の色がちらほら混じっていて。
 中でも目を惹いたのは――

「ぐんじょう?」

 『群青』。
  初めて知ったその色の名前に、胸が高鳴った。

 その絵の具で描いた宇宙(ソラ)は、深く青く澄んでいて。
それまで冷たく暗いイメージだった宇宙が、一気に明るいイメージへと変わった。
 どこまでも広がる群青色の宇宙を、七色の流星を従えたロケットが翔け抜ける。そんな「私の考えた未来」ポスターは、小学生向けの絵画コンクールに見事入賞し、しばらくの間、市役所のホールに飾られていた。




「それ以来、気付けばこの色ばっかり使うようになっちゃってね~」
 はにかむように笑いながら、ぺったんこのチューブをつつき回すマキちゃん。なるほど、群青色は彼女にとって始まりであり、憧れであり。そんな特別な色なのだろう。
「なんか分かるなー。オレも戦隊モノにハマってた頃は、クレヨンで戦隊ヒーローばっかり描いててさ。クレヨンの赤ばっかり減っちゃって、母親が嘆いてた」
「だから吉田君、今でも赤が好きなんだね」
 トマト缶Tシャツを指差して、納得だとばかりに頷くマキちゃん。
 そう、赤はリーダーの色。どんな強大な敵にもくじけずに闘い続ける、仲間思いの熱血漢。そんなレッドの、魂の色なのだ。
「周りからは『お前には黄色がお似合いだ』って言われるけどね」
「なんで? カレー好きなの?」
 楽しそうに笑っていたマキちゃんが、あっ、と大きな声を上げる。
「いいこと思いついた!」
 そして、猛然とスケッチブックに鉛筆を走らせること数分。
「じゃじゃーん!」
 効果音つきで掲げられたのは――胸元に燦然と輝くヒーローのエンブレム。そして、背面には「学祭戦隊、参上!」の力強い文字。
「愛の力で平和を守る《学祭戦隊》ここに参上!』って感じで、どうかな?」
 シンプルだけどカッコいいエンブレムは、よく見るとハートと流星、そしてピースサインで構成されている。なるほど、マキちゃんらしいじゃないか。
「いいじゃん、これ!」

 脳裏に浮かんだのは、深く青い宇宙(ソラ)
 キミが描いた天然色の宇宙を、七色の流星に乗って縦横無尽に翔け巡る――。 そんなヒーローに、変身できる気がした。

「これならスタッフ用だけじゃなくて、色違いとかで一般売りしても行けちゃうよ!」
「ほんと? 早く帰りたくて適当に褒めてない?」
「ないない、心の底から思ってる!」
 この本気の目を見て! と懇願したところ、マキちゃんは楽しそうに笑って、分かった分かった、と手を振った。
「じゃ、これで明日、局長に出してみるね。通るといいなあ」
「通るよ。絶対通る」
「またまた、無責任なこと言って~」
 笑いつつ、手早く道具をトートバッグにしまい出すマキちゃん。達成感に満ちた横顔が、夕日に照らされて輝いている。ああもう、またドキッとしちゃうじゃないか。
「さて、今何時かな? お、まだ6時になってないじゃーん」
 この後予定ある? と続けようとしたところで、控えめな着信音がトートバッグから鳴り響く。
 慌てた様子で携帯を取り出したマキちゃんは、どこか驚いた様子で通話を始めた。
「タイチくん? ……先帰っていいって言ったのに。……うん、今どこ? 分かった、あと少しで学校出るから」
手早く話を切り上げて通話を終わらせる、その頬が赤いのは夕日のせい、だけじゃない。
 ――ああ、そうだよなあ。
 だってマキちゃんは、とても素敵な子なんだから。
「おおっと、彼氏からの電話だな? やるねえマキちゃん、ヒューヒュー」
 先手を打って、わざとからかうように。
 案の定、マキちゃんは顔をますます真っ赤にして、でも「違うの」とか「そんなんじゃないもん」とは、決して言わなかった。
「もう、吉田君てば! からかわないでよ!」
「ホントのこと言っただけじゃーん。じゃあ、デザイン案も決まったことだし、今日はとっとと退散しようぜ!」
 リュックを肩に担ぎ、椅子を戻して。そして彼女を急き立てるように、足早に部屋を出る。
「鍵はオレが返しておくからいいよ。彼氏待たせてるんでしょ。早く行ってあげなよ」
「ありがとう、ごめんね吉田君。それじゃ、また明日!」
「うん。また明日」
 手を振って、弾むような足取りで廊下を駆けていくマキちゃん。
 脳内でリフレインする、『また明日』。
 そう、また明日マキちゃんの笑顔に会えるなら、それだけで幸せじゃないか。


 守衛室に鍵を戻し、朱に染まる空の下をとぼとぼと歩く。
「遅かったな」
 思いがけない声にハッと顔を上げると、校門の脇に見慣れた顔があった。
「なんだよ親友。オレのこと、ずっと待っててくれたわけ?」
「んなわけあるか。コンピュータ室開放の後片付けしてたら谷岡教授につかまって、さっきまで資料の整理を手伝わされてたんだよ」
「そんなこと言ってぇ、本当はオレと一緒に帰りたかったんだろー?」
「そういうお前はマキちゃんと帰りたかったんだろ。さっき先に帰るところを見たけど、もうふられたのか。早いな」
 まったく、本当にこの親友ときたら、痛いところをぐさりと突いてくる。
「ふられてねえ!」
 これは嘘じゃない。だってオレは告白すらしてないのだから。
「そもそも、彼女と付き合いたいだとか、そんなよこしまな目的で実行委員になったわけじゃないしぃ~?」
 これは嘘だ。でも今は、嘘なんかじゃないと思い込みたい。
「毎年寂れていく学園祭を盛り上げるには、この『歩くビックリ箱』吉田君によるテコ入れが必要不可欠だと、お天道様が言ってるんだにゃ~!」
「はいはい、言ってろいってろ」
 相変わらず適当にいなしてくる親友の、その容赦のなさが、今はむしろ武士の情けに思えてくる。
「で? 心優しい我が親友は、一仕事終えてお疲れの吉田君に何を奢ってくれるのかな?」
「なんでお前に何か奢らにゃならんのだ」
 一刀両断、バッサリと切り捨ててから、ぽりぽりと頬を掻いてこう付け足す。
「バイトまで時間があるから、どっかで夕飯食ってかないとな。ついてくるなら、この牛丼並盛クーポン券を恵んでやらんでもない」
「マジで? わーお、めぐみクンのお恵み、なんちゃって」
「茶化すやつにはやらん」
「わー、分かった、オレが悪かった! 佐藤恵大明神様、どうぞ哀れな仔羊に、お慈悲を、お慈悲をぉぉぉぉ」
 大げさだなあ、と肩をすくめ、手にしていたリュックを担ぎ直す親友。
「さっさと行くぞ」
「地の果てまでもお供しますぜ!」
「生憎と、お供は猿・犬・雉で間に合ってる」
「桃太郎かよ!」
 そんな軽口を叩きながら校門を抜けて、最寄り駅へと続くいつもの帰り道へ。
 住宅街を染める夕日が目に染みるから、そっと眦を撫でる。
「さーって! 明日も頑張るぞっ!」
「ほどほどにな」
「人のやる気を削ぐなよお」
Fin.


 こちらは「お題de合同本企画2 ~つめこみっ!~」に出した作品。ケイさんとめぐみクンを押しのけ、見事主人公の座を勝ち取ったのは、『悪友』こと吉田くんです!!(拍手)
 「7つのお題を作品に使う」という企画だったので、私は「群青」というお題を提案させていただき、SF作品にしようかな、なんて思っていたところ、他の方から出てきたお題に「胸毛」というものがあり!!
 それを見た瞬間、「あんまし胸元がガバッと開いてると、胸毛が見えちゃったり~」というくだりが降ってきて、見事「Boarder Life」の出番となりました。(Tシャツを着るような世界観の作品がここくらいしかなくて(^^ゞ)
 惚れっぽい吉田クンは本編中でもしょっちゅう色々な女の子に熱を上げていますが、決してとっかえひっかえしてるわけではなく、毎回きちんと「本気」なのに、熱意が空回りして破局するパターンっぽいですね。
 今回は(今回も?)残念な結果になりましたが、いつか吉田くんにも、運命の人が現れるといいね(^^ゞ
初出:「お題de合同本企画2 ~つめこみっ!~


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