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あなたの傍に
『ねえ、あれが欲しいわ』
 小さな手が指し示す先には、光る粒が詰まった小瓶。なんでも《極光の魔女》の新商品らしい。
「こんなの買ってどうするつもりだ」
『これがあれば、夜でも傍にいられるじゃない』
 光の精は闇の中で存在することが出来ない。裏を返せば、光源さえあればいいわけだ。
「ずっと傍にいる気か」
『そうよ、いけない?』
 ぷんすか怒る彼女を宥めつつ、財布を取り出す。
「一つくれ」
「まいど! 後で感想を聞かせてくださいね、光の乙女」
 どうやら精霊が見えているらしい売り子の商魂逞しさに、思わず苦笑を漏らす。
「いっそ『光の精ご用達』と謳ったら売れるんじゃないか」
『ちょっとお! 私の素敵な思いつきを金儲けに使わないでよ!』
Twitter300字ss」 第十八回「光」

 『甘い星粒』の後日談。本当はこちらのネタを先に思い付いたのですがうまくまとめられず、『甘い星粒』を書いたことでこちらもどうにか形になりました。
 ハル君の尊い犠牲を元に改良された『星粒金平糖』は無事、お祭に出すことが出来たようです(^^ゞ
 お話の主人公は、旅の精霊使いと、彼に力を貸している光の精霊。
 本当は売り子をハル君にしようと思ったのですが、彼の「~っす」という口調が文字数を食うので(酷い理由だ)今回はお留守番してもらいました。

 このあと、精霊使いの彼は首から金平糖の小瓶をぶら下げて冒険する羽目になるのでしょう(^^ゞ
 焚火や角灯と違って火を使わないので、野営時の明かり取りにはもってこいだと思いますが。
2017.07.10


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