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永遠の微笑み
 倉庫の大掃除中、ガラクタの山の向こうで微笑んでいたのは、黒髪の美女を描いた肖像画。
 紫水晶を削り出したような双眸。雪花石膏の如き白く滑らかな肌。時代遅れの長衣すら魅力的に着こなして、挑戦的な微笑みを浮かべる美女には、何故か見覚えがあった。
「……誰だっけ?」
 ハタキを手に小首を傾げる弟子を背後から蹴り飛ばし、北の魔女はふん、と鼻を鳴らす。
「怠けてないでさっさと掃除!」
「ちょっと手ぇ止めただけだろー!」
 文句をたれつつ、再びガラクタの山と格闘を始める少年を横目に、「おかっぱチビ」の異名を持つ魔女は、自分の背よりも大きい絵画と向かい合う。
「まだ取ってあったのね、これ」
 在りし日の姿は、絵画の中で永遠となる。

Twitter300字ss」 第二十七回「絵」

 こちらはツイッター上で月一開催されている「Twitter300字ss」に出したもの。
 「北の魔女」の異名を持つ三賢人アルメイアと、その不肖の弟子ハルの、日常の一コマです。

 アルメイアは見た目十代の「おかっぱチビ」ですが、二十代半ばの「妹」がいるので、実年齢は察していただければ……。
 見た目がちびっちゃい理由は、未だ語れておりませんが、いずれ明らかに……(^^ゞ
2017.05.15


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