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postscript 〜後書きという名の座談会〜


seeds:はい、という訳で完結しました「未来の卵」ですが、長い長いお話にお付き合いくださいまして、ありがとう

    ございました! なんとか大団円にもっていくことが出来て……


ラウル:ってちょっと待て!


seeds:ん? 何。


ラウル:どこが「大団円」なんだ! ただ竜が孵っただけじゃねえか!


seeds:大団円でしょうが。竜も孵って、影の神殿も壊滅して、ほら平和が戻ってきたよ?


ラウル:俺の左遷取り消しは!? っていうかその前に、なんで俺がこいつの面倒をみなきゃなんねーんだ!?


ルフィーリ:らう?


ラウル:だー!!


seeds:いや、だって懐いてるし。


ルフィーリ:らうっ♪


ラウル:ふざけんな! 大体、主人公なのになんで俺ばっか不幸な目にあってるんだ!


seeds:主人公だからに決まってるじゃないか。(きっぱり)


ラウル:(怒りのあまりに言葉が出ない)


リファ:無駄ですよラウルさん。この作者は主人公を不幸な目にあわせるのが好きですから。私がいい例です。


seeds:何が言いたい。


リファ:何がって、そりゃあもう、私の行くところ行くところ事件ばっかり起こすし、出番のないはずのシリーズに

    まで出る羽目になるし、そもそも魔法大国ルーンを滅亡させた件だって……


seeds:分かった分かった。悪かった。


リファ:…説得力のない謝罪の言葉ですね。


ラウル:だああ、とにかく、この竜をなんとかしてくれよ!


ルフィーリ:らうっ。


seeds:(にやり、と笑って)それは、続きを書けという催促ととっていいのかな?


ラウル:何?


リファ:ああ、そういうことですか。なるほど、ちゃっかりしてますねえラウルさん。


ラウル:え、だから、その……


seeds:そんなにやる気があるなら、いくらでも書いてあげよう。卵神官ラウルの苦難の日々シリーズと

    題して……


ラウル:やめいっ!!


ルフィーリ:らうらう〜♪(小躍りしている)


リファ:ああ、それは楽しみですねえ。今度はどんな災難に巻き込まれるんでしょう。


ラウル:リファ!あんた、人事だと思って……


リファ:人事ですから。(にっこり)


ラウル:……あんたに言った俺が馬鹿だった……。


seeds:というわけで、主人公もこの通りやる気満々でおりますので、続編など書いてみようかと思っています。

    どうぞご期待下さい!


ラウル:やめてくれ! 俺はただ、静かに暮したいだけなんだ〜!!!(頭を抱えてわめいている)


ルフィーリ:らうらうっ♪


リファ:それでは、またお会いしましょう。


seeds:さよーならー!!


ルフィーリ:らう〜!




ラウル:(ぶつぶつと)ユーク様、頼みますから俺に安らぎ下さいって。ほんと、お願いしますって。


ユーク神:いいからキリキリ働け。


ラウル:そんなー……(涙)



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 改めまして、seedsです。
 ここまでお付き合いいただきまして、本当にありがとうございます。
 もう、感謝の言葉も見つからない位に、嬉しいです。
 文庫本3冊程度の量、しかもオンライン! 読んでくれる人なんているのだろうか? とドキドキしながら公開した「未来の卵」ですが、予想外に好評をいただきまして、もう、胸がいっぱいです。

 物語というものは、読み手がいてはじめて成立するものです。誰にも読まれない物語は、文字の羅列でしかありません。
 ただ一人でもいい、読んでくれる人がいる限り、私と一緒に、この世界を旅してくれる人がいる限り。
 ずっとずっと、書き続けていこうと思います。

 はてさて、一応の完結はしておりますが、なぜルフィーリがあんな子供の状態で孵ったのか、とか、ラウルの左遷はいつまで続くのか、とか、北の塔三賢人のアルメイアはなぜチビなのか、など作中で解決しなかった数々の問題や疑問に関しましては、次回作以降で順次明らかになって……いく予定です。
 あ。
 この作品を一月足らずでアップできたのは、その前段階で一年半の間書き溜めていたからで、次回作以降はかなりスローペースの更新になると思います。それだけはご容赦を(^^ゞ

 とにもかくにも、「未来の卵」、完結です。
 ありがとうございました。
 そしてもしよろしければ、これからもお付き合い下さい。

2003.04 seeds拝

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 ここからは、改訂版の後書きです(^^ゞ

 ご覧いただいた改訂版は、2005年にオフセット印刷で発行した「未来の卵」上下巻に、更に誤字脱字チェックをかけたものになります。
 オフセット版作成の段階で多少の修正が入っておりますが(文章作法や誤字脱字チェック・物語上の矛盾など)、大幅な加筆訂正はありません。
 この度のweb版作成に当たり、誤字脱字チェックを兼ねて読み返してみたところ、改めて表現の稚拙さや設定の杜撰さにクラクラし、何度も「えーい、最初っから全部書き直してやるー!!」と叫びそうになりましたが、なんとか思いとどまりました(^_^;)
 
 やはり、この時にしか書けなかった表現や台詞(今思うと、ラウルがやたらと「○○だぜ」って言ってる気がする・笑)など、そういうものは「旬」なのだと思うのです。やたら加工して折角の味を台無しにしてしまうのではなく、そのままにいただくのが粋というもの。というわけで、あえて書き直すことはせず、必要最低限の修正にとどめました。
 ……誰ですか、「書き直しなんかしたら一生終わんないよ」って思った人(笑) いえ、まさしくその通りなんですが(^_^;)
 書き直しに関しては、シリーズ全編が完結した時に、また考えてみようかなと思います。それこそ「いつの話だよ」ですね(^^ゞ

 さて。

 卵神官ラウルと光の竜ルフィーリの物語は、まさに始まったはかり。
 ゆっくり、じっくり、楽しみながら、彼らのお話を綴っていこうと思います。
 これからも、どうぞ末永くお付き合いくださいませ。

2007.10 seeds拝

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