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5.踏まれても立ち上がる雑草の強さ!

新世暦140年 六の月十三日 エルドナ・たんぽぽ新聞社

 今日も天気だ、煙草が美味い。うむ。
 十日発売のたんぽぽ新聞六の月十日号の売り上げは順調だ。特集記事の内容も勿論のことだが、やはり似顔絵を入れたのが好評だったようだ。たまたま市場で知り合った新進気鋭の画家、バスリーに駄目で元々と頼み込んだのだが、一日足らずで描き上げてくれたのには頭が下がった。彼にはこれからも、たんぽぽ新聞を彩ってもらいたい。うむ!
 若い女性という新たな購買層も生まれたことだし、やはりリナリーの目の付け所は正しかった。
 我が社の敏腕記者諸君! この調子で、これからも彼を追い続けるのだ!!
 そして記事が溜まった暁には、ぜひとも特集雑誌を出そうではないか!! 夢は広がるなあ! うん!

 というわけで、みんな頑張ってきてよねー。

「社長も働いてくださいよ!!」
「男を追いかけるなんてボクの美学に反するんだよねえ~。あーやだやだ」
「私! 何が何でも! 絶対! エスト村に辿り着いてみせますから!!」
「はあ~、先行きが不安よねえ~」

 今日も天気だ。煙草が美味い。じゃなくて。
 我らがたんぽぽ新聞社は、今日も元気なのだ。うん!


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