| 三日目 |
……下調べは完璧! 今度こそ、みんなの知りたいことに全部答えられるわ! まっててね、みんな! おはようございます! じゃあ今日の授業を……ってあら? なんだか人数が少ないけど、何かあったの? 「風邪だよ、先生。今流行ってるんだ」 あらまぁ……。じゃあ今日は……。 「休み?」 だーめ! ちゃんと授業はやります! 「なぁんだ、ケチ!」 だって、リック君は来てるものね。この間の質問にちゃんと答えなきゃ。 ええと、なんで一年が365日なのか。 これは、昔のルース神殿の神官達が長年に渡って調査・研究した結果だそうです。四季の移り変わりを毎日記録して、どこで一区切りかを計算したんですって。その結果が、結局365日なんだそうです。 それでね。今は一年が十二ヵ月で、一月が三十日でしょ? それで、余った五日は新年の最初の新年祭の期間ですよね。なんで一年が十二ヵ月かっていうと、これも、ルース神殿の研究と観察の結果、その位で区切るのが丁度いいと判断されたんですって。一月が三十日っていうのも同じね。それで、結局余った五日をどうしようという事になって、新年祭の五日間を定めたそうよ。 ところで、みんなは新年祭が好き? 「好きー!」 そうね。先生も大好き。じゃあ新年祭について、ちょっとだけ勉強しましょう。 新年祭は、年の始めの五日間に行なわれる大きなお祭りで、各神殿が主催するとても楽しいお祭りです。 新年祭の一日目は<光と闇の祭>と言われています。これは、去年一年間を闇と死の神ユーク様が終わらせ、そして光と命の女神ガイリア様が新しい年を生み出すというお祭りです。 二日目は<水と時の祭>。時の神ルファス様の司る永遠の時の流れの中に、水と美の女神アイシャス様が新たな流れを生み出し、去年とは違う今年を生み出すというお祭りです。 三日目は<大地と空の祭>。これはよく間違えて覚えてる人がいるけど、空は青い空と、空間の二つの意味があるのよ。空間の神トゥーラン様が守るファーンの世界に、地と知の女神ルース様が今年も豊かな恵みをもたらすというお祭りです。 四日目は<風と境の祭>。普通は、<希望の祭>って呼ばれてるわね。境界と静寂の神セイン様のもたらす平和と、風と戦の女神ケルナ様の生み出す新たな明日を祝うお祭りね。 そして五日目、<炎と封の祭>。これも普通は<心の祭>と呼ばれてます。これは封印と束縛の神クストー様の定める規律を見つめ直し、炎と愛の女神パリー様のもたらす愛を確認するお祭りです。 あと、みんなは知ってるかな? 十年に一度だけ行なわれる、六日目のお祭り。 六日目のお祭りは<月の祭>。月にいらっしゃる魔の神リィーム様を讃えて、魔術士達が主体となって行なわれるお祭りね。先生も一度だけ見にいったことがあるの。普段は見られない魔法が見られる、とっても貴重なお祭りです。今度あるのは……そう、六年後のファーン復活暦709年ね。 これでいいかしら? リック君。 「ZZZ……」 聞いてなかったわね……。じゃあ、もう授業を終わらせようかと思ったけど、やっぱりやめて、ちゃんと時間まで授業を続けようかしら。 「せ、先生、起きてるよ! うん、よく分かったよ!」 まったく、調子がいいんだから。じゃあ、今日の授業はこれでおしまいね。みんな、風邪をひかないように気を付けるのよ。 |
| →三日目・補足 |
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