まとめ

  さて、大急ぎでファーン復活暦100年以降の歴史をお話したけど、こう見ていくと、歴史っていうのは、破壊と創造の記録だということがよく分かります。
 国が生まれて、やがて滅びる。そして新しい国が誕生して、歴史が続いていく。
 私達ルース神殿は、この繰り返しを記録するのが役目。何故なら、歴史は未来を示すから。
 過去と現在と未来は、まったく違うようでいて、本当は一つの流れなの。過去があるから今があって、そして未来に続いていく。過去を知ることは、未来を知ることでもあります。
 だから、昔のことだからといって、自分に関係ないって言わないで欲しい。
 みんなは、みんなの家族からその歴史を受け継いで、今ここにいるんだから。

 ……じゃあ、これで私の教える歴史の授業はおしまいです。短い間だったけど、みんなありがとう。
 まだまだ半人前で、みんなに迷惑をいっぱいかけました。でも、とても楽しかった。みんなも、ちょっとでもいいからそう思ってくれていると嬉しいです。

「じゃあ先生、もう会えないの?」


 ううん。私の教える一番簡単な歴史の授業はこれでおしまいだけど、先生はこの分神殿に仕える神官だから、毎日この神殿でお勉強しています。だから、いつでも会えるわよ。

「先生も、まだお勉強中なんだ?」

 そう。私達ルース神官は、大地と智の女神ルース様の教えに従って、ずっとずっと勉強を続けるの。
 勉強っていうのは、なにも机にかじりついて何かを暗記することだけじゃないのよ。
 生きていくことは、何かを学んでいくことだから。

「じゃあ今度からわたし達は何を教わることになるの?」

 今度からは、シャール先生の文法の授業ね。あとはノイザ先生のちょっと難しい算数の授業。
 
「えーっ!」

 読み書きは出来る方がいいし、算数も知っていれば、便利なものだから、嫌だからと言って怠けちゃ駄目よ?
 それに、もしかしたらまた先生も、何か他の授業を教えることになるかもしれません。
 その時は、またよろしくね!

「その時までに、もっと授業うまくなっててよ、リーザ先生!」


 まかせといて! 私も頑張ってお勉強するから、みんなもお勉強、頑張ってね。
 それじゃ、これで私の授業はおしまい。
 みんな、またね!

<<  >>