大陸案内
【魔術】 組織
《塔とギルド》
ファーンには『賢者の塔』と呼ばれるものが五つ、各大陸に存在します。
『塔』は魔術士の養成・研究機関であり、常時二十人から五十人ほどの魔術士がそこで研鑽を積んでいます。
『塔』を束ねるのは『賢人』と呼ばれる存在で、その場所や時代によって人数が異なりますが、大概は三人から七人の賢人によって統治されています。
賢人は塔所属の魔術士のうち、実力の高いものから選ばれます。終身制ではありませんので、力の衰えを感じた場合、または賢人の位にふさわしくないと周囲が判断した場合などは、その座を退くことになります。
『賢者の塔』は治外法権を約束されており、塔で起こったいかなることに対しても国家は関与しない決まりになっています。
『塔』以外に、市街地における魔術士の養成・研究機関があります。それが『魔術士ギルド』と呼ばれる存在で、世界各地に点在しています。（『魔術士協会』と呼ばれていた時代もあります）
ギルドは魔術士への依頼窓口にもなっており、ギルド究員には優先的に仕事が回ってきます。勿論、ギルド員以外の魔術士であっても仕事の斡旋をしてくれます。
ギルドを束ねるのは「塔」であり、両者は連携して魔術の普及・発展に努めています。また、ギルド同士の横のつながりも強固なものです。
ギルドへの加入は任意ですが、大概の魔術士はどこかのギルドに加入しています。
「塔」、ギルドともに全体を統括しているのは中央大陸にある「央の塔」です。
《塔の歴史》
『賢者の塔』が最初に作られたのは西大陸です。ファーン復活暦649年に西大陸に建設された『西の塔』は、ともすればその力ゆえに人々から畏怖され、恐怖の対象ともなりかねない魔術士達の社会的地位の安定と向上を図って造られました。
『西の塔』に続いて、652年には中央大陸の『央の塔』が、660年には東大陸の『東の塔』が建設されました。それから少し間が空いて、725年に南大陸に『南の塔』、最後に742年に北大陸の『北の塔』が建設されました。
以降、それまでも各地で個々に活動していた魔術士協会（現：魔術士ギルド）などを統合し、全体の連携を図りながら活動を続けています。