* しましま論争 *



『それでは、双方の意見を伺います。魔術科代表、アルメイアさん』

「魔術科として言わせてもらえば、それは邪道よ、邪道!」
拳を突き上げ 熱弁振るうのは ずるずる黒マントのちびっこ魔女
「刺繍一つとっても意味があるんだから、妙な格好されちゃ困るのよ」

『続いて、一般代表、ケイさん』

「仮装なんだから、どんな格好をしたっていいと思うんだけどなあ」
のんびり小首を傾げるのは ミニスカニーソの眼鏡っ子
「それにさ、可愛いと思わない? これ」

「可愛い可愛くないの問題じゃないのよ!」
「大体、そんな短いスカートを履いてたらほうきに乗れないでしょ!」

「ほうき、乗れないから大丈夫だよ。それに、最近の魔女っ子って大体こういう格好じゃない?」

『静粛に。両者とも論点がずれています。修正を願います』

「だから! そのしましまソックスはやめなさいっ!」

「えー、可愛いからいいじゃないー」

ガヤガヤ ガヤガヤ

「もう、話が進まないじゃないの! ちょっとリファ! あんたもなんか言ってやってよ!」

スポットライトを浴びて立ち尽くす 黒尽くめの『古き魔女』

「ええと、その……(もじもじ)」

「あら、そんなにしっかりとマントを着こんで、寒いんですの?」

「いいえ、ええと、そのぉ……(もじもじ)」

「怪しい……! あんた、ちょっと脱ぎなさいっ!!」

バッ

「なんであんたまでしましま履いてんのよ! 年考えなさいよ、年!」
「だって、可愛いじゃないですか。ちょっと履いてみたくなったんですよ〜」
「そうだよねえ〜。やっぱり可愛いよね、しましま。これぞ魔女っ子って感じ?」

『それでは、ハロウィンの仮装における『しましま靴下の魔女っ子』は「あり」という結論で、異議ありませんか』

「ありまくりよー!! そんなの認めないわよー!!」
「まあまあ、アル。いいじゃありませんの。お祭なんですし」
「そうそう、お祭なんだから、楽しくやろうよ♪」
「大体、アルだって本当はちょっと可愛いと思ってるんじゃありませんか?」
「そんなこと……ないわよっ!」




 最近の魔女っ子さんはとんがり帽子に黒マント、ミニスカにしましまニーソが定番、なのか?
 伝統を重んじる”本物”(の一部)には不評のようですが……、これが時代の流れというやつですか(笑)
 たとえ煩悩全開と言われようと、”絶対領域”は外せませんよ!(また論点がずれている)

2007.10.25



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