「動物も植物も、土に還ればみな同じだよ」
そう言って穏やかに笑う店主。
「だって、木は『養分』の種類にいちいち文句をつけないでしょ」
「それなら、夕飯に貝を出しても問題ないよな」
「それとこれとは別だよお~」
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夕飯の献立を聞かれたから「鶏肉のシチューだ」と答えたら、珍妙な顔をされた。
「オルト。前々から聞きたかったのですが……翼人族の皆さんは、鳥の肉を食べることに抵抗はないのでしょうか」
「人によるだろうけど、オレは気にしないぞ。旨いし」
そもそも《鴎》は雑食なのだ。
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