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* 大人になる、ということ *





まんまるケーキに苺が八つ
本日の主役に まず一つ
子供達にも 一つずつ

「あー!! ぼくのいちごー!!」
兄弟喧嘩の果ての果て
ころんと転がる赤い苺

泣きべそロイの頭を撫でて
「はい、どうぞ」

「で、でも、ラウルさんの分なくなっちゃうよ」
「じゃあ、半分こ」

幸せは 分け合えるものだと
そう気づいた時
人は、大人になるのかもしれない













 苺はラウル、レオーナの子供五人(末っ子メイアはまだ離乳食)、それにマリオとエリナに配られてます。
 思えば小さい頃は、やれ自分のところに苺がない、クリームが少ない、そっちの方が大きいだのとごねたものです(^^ゞ
 それがいつの頃からか、年下の子供達に大きい方を譲ることに抵抗がなくなって、いつしかそれが当たり前になって……。まあ、単に小さい頃の方が食い意地が張っていただけかもしれませんが(笑)
 それにしても、子供の頃は、誕生日を迎えることは『大人に近づくこと』だったはずなのに、いつの頃からか「また一つ年を取ってしまうイヤ〜んな日」になり、半ば無意識に忘却の彼方へ(笑) 年は取りたくないもんです(^^ゞ

 幸せは倍に、悲しみは半分に。
 分け合える人がいるということ。それこそが幸せ。

初出 2006.06.26



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