「The Dandelion Times」、楽しんでいただけましたでしょうか?
こちらは十周年記念企画の一つ、「第一回 こんなシーンが読んでみたい!投票」にて一位に輝きました”「卵神官」の世界各地での噂話”からイメージを膨らませて書き上げた作品です。
当初は純粋に、各地での噂話を追うつもりでしたが、「どうせなら新聞にしたら面白いんじゃない?」という思いつきから始まって、「たんぽぽ新聞社」の面々に大活躍していただくことになりました(笑)
この世界にはもう瓦版が普及していますが、「新聞」として定期的に刊行されているのはごく限られた地域だけなので、北大陸には恐らく、この「たんぽぽ新聞」しかまともな新聞形式のものはないと思われます。なのに内容がほとんど想像の域を出ないという(笑) トンデモ新聞ですが、それなりに読者はいるようです(オマケの連載小説目当ての読者がほとんどみたいですが)。
今回は、今まであまり作品に登場してこなかった「草原人」という種族にスポットライトを当ててみようと思いまして、社員は一人を除いて「小柄・陽気・楽観主義者」な草原人にしてみましたが、書きながら、よくもまあこれで経営が成り立っているものだと(笑)
しかし、どんな時でもめげない「たんぽぽ新聞社」の面々は、書いていてとても楽しかったです(^o^)/
結局のところ、物語的なハイライトをすっぱ抜くことが出来なかった「たんぽぽ新聞社」(笑)。あともう少しエルドナに残っていれば、それこそトクダネをつかめたと思うんですが(^_^;)
結局のところ、「未来の卵」での一連の顛末は、世情をむやみに騒がせてはならないということで、関係者以外には知らされてないので、世間的に事件となっているのはごく一部、それこそ「エルドナの男爵が怪しげな人間と手を組んで永遠の命を手に入れようとしていた」くらいのものなんですよね。
影の神殿との戦いは伏せられてますし、竜の卵は年末に孵って、そのままどこかへ旅立ったことになってますから(笑)
というわけで、世紀のトクダネを逃した彼らは、この後ものんびりと「卵神官特集」を続けるのでしょう(笑)
そういや、エストで唯一たんぽぽ新聞の読者である村長が、トンデモ記事を読んでこっそり大爆笑してたり(笑) 面白いので、あえてラウルに教えてやることはせずに、特集記事の行方を見守ってたとか(笑) そういうエピソードも考えてましたが、長くなるので没にしました。
あと、年が明けてラウル達が首都に旅立つ前、例の特集雑誌をお土産に、たんぽぽ新聞社が総出で村にやってきて、トンデモ記事を読んだラウルがぶち切れるというエピローグも考えてましたが(笑) 「月に捧ぐ歌」での時間経過を考えて没に(^^ゞ
その代わりに、最後にダリスさんを出せたので、私的には大満足です(^^ゞ
というわけで、世間から見た"卵神官”ってこんな感じなんだよ、というお話でございました(^^ゞ