街案内:一番街
一番街は《世界樹の街》の中で最も広く、そして最も古い街。旅人が最初に足を踏み入れる街でもあることから、『始まりの街』とも呼ばれています。 《白羊門》と呼ばれる正門は陸路の玄関口。朝から晩まで旅行者や荷馬車が行き交っています。 街は正門広場…
ファンタジー小説 垂れ耳エルフと世界樹の街 小説
spin off:ほしをみるもの
幾つもの丘を越えて、馬車は行く。 目指すは世界の果て、青く霞む世界樹と、その足元に広がる街。 そう、人はそこを『世界樹の街』と呼ぶ。1.白羊門 白い石造りの門を潜り抜けようとした途端、門兵に止められた。「すみません、通行許可証と身分証の提…
ファンタジー小説 垂れ耳エルフと世界樹の街 小説
spin off:仕立屋ディミアナの信念
駆け込み依頼:初代の仕立てた祭礼服の補修「明日の朝までに繕つくろって欲しいんだけど」 閉店間近に舞い込んだのは、繕い物の依頼だった。 濃緑の布地を贅沢に使った、年代物の祭礼服。 タグを確認するまでもない、間違いなく祖母の仕立てた服だ。「脇と…
ファンタジー小説 垂れ耳エルフと世界樹の街 小説
column:《世界樹の街》の歩き方
~はじめに~ ようこそ、《世界樹の街》へ! ここは時空を超えて“様々な世界に存在する《世界樹の街》が 繋がる”不思議な場所。あちこちから集まった多種多様な種族が暮らしています。 街区の境を一歩越えるとまるで違う街並みが広がっており、そびえ立…
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皿の話
「どうもー。《垂れ耳》のおじさん、いるー?」 賑やかな声と共に開いた扉。そこからひょい、と顔を覗かせた同僚の姿に、空いた食器を下げようとしていたオルトは露骨に顔を顰めた。「ジャック。お前、今日は非番だったはずだろ。なんでこんなところにいるん…
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百年の刹那
コンコン コンコン「うっせー……」 夢の中まで響いてきたノックの音に飛び起きたものの、部屋はまだとっぷりと暗く、まだ夜も明けきっていないと悟って溜息を吐く。 独身寮から越してきて一月ひとつき、ようやく一人暮らしにも慣れてきたところにこれだ…
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星祭
「《星祭》?」 チラシを手に小首を傾げる銀髪の少女に、《鴎》のオルトは「ああ、そうか」と頬を掻いた。「そういやお前、この街に来て一年も経ってないんだっけか」「私をここに連れてきたのはオルトですよ。もう忘れてしまったのですか」「うっせえ」 『…
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垂れ耳エルフと世界樹の街 ~樹木の陰で~
樹木の陰で ~Ombra mai fù~風薫る正午はじめてのお給料・1はじめてのお給料・2はじめてのお給料・3閑話・微睡みの夕べ閑話・安らぎの場所継ぎ接ぎの空・1継ぎ接ぎの空・2継ぎ接ぎの空・3継ぎ接ぎの空・4風薫る正午 青葉揺れる頃、と表…
ファンタジー小説 垂れ耳エルフと世界樹の街 小説
垂れ耳エルフと世界樹の街 ~人形の眠りと目覚め~
人形の眠りと目覚め前奏:ゆりかごの歌人形の眠りと目覚め・1人形の眠りと目覚め・2間奏:人形の夢人形の眠りと目覚め・3幕間 ~Dolly Dances~雨宿り丘に咲く花 ~Carnation,Lily,Lily,Rose~古歌丘に咲く花・1丘…
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登場人物紹介
ユージーン・アル・ファルド…《ユージーン骨董店》のぐうたら店主。枯草のような風合いの金髪と深緑の瞳を持つエルフ族の男性。「長身」「美形」「博識」といった一般的なエルフの特徴は備えているものの、細かいことに拘らない性格のためか、常に「いい加減…
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垂れ耳エルフと世界樹の街 ~Prequel~
prologue春column:《世界樹の街》の歩き方夏秋季節の変わり目冬(2017年4月発行「垂れ耳エルフと世界樹の街」(コピー本)・初出)※小説投稿サイト「カクヨム」にて同内容を掲載しております※小説投稿サイト「小説家になろう」にて同内…
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