コンノさんと今野さん、そして私 ~放課後綺談3~
一、桜並木 夢を見ていた。 不思議な夢だ。 桜並木の向こうで、コンノさんが手を振っている。 何か言っているのに、吹き抜ける風の音がうるさくて聞こえやしない。 舞い踊る桜吹雪。薄紅色に染まる視界。 胸騒ぎがして、咄嗟に手を伸ばす。「コンノさん…
コンノさんと私 ~放課後綺談~ 小説 現代もの
閑話・狐面は極彩色の夢を見るか?
「こんちわーっす」 勢いよくドアを開ければ、途端に聞こえてくる電子音。「やあ、本嶋くん」 テレビから視線を外すことなく、それでも声だけで的確にこちらの正体を見破ったその人は、小さな画面の中で縦横無尽に飛び回る戦闘機を操りながら「今日は早かっ…
コンノさんと私 ~放課後綺談~ 小説 現代もの
コンノさんと冬コミ ~放課後綺談2~
一、開場 開会を告げるアナウンスに応え、まるで潮騒のように会場から湧き上がる拍手の嵐。 遥か彼方で人の波が動き出すのを背伸びして眺めていると、右隣から「あれ? 開かないなあ。えい、この」などという緊張感のない声が響いてくる。「椅子、壊れてま…
コンノさんと私 ~放課後綺談~ 小説 現代もの
番外編・コンノさんと部室 ―活動限界を探れ!―
遠くから午後5時を告げる夕焼け小焼けのメロディーが流れてきて、それまで雑談に興じていた部員達が三々五々と散っていく。 漫研の部活動時間は特に定められていないが、大抵は4限終了と共に部室へ集まり、この『夕焼け小焼け』で解散となるのが常だ。「…
コンノさんと私 ~放課後綺談~ 小説 現代もの
コンノさんと私 ~放課後綺談~
一、新学期 コンノさんと出会った日のことは、はっきりと覚えている。 あれはグラウンド沿いの桜が満開だった、四月のこと――。「ここで……いいのかな?」 グラウンドと体育館の間に挟まれた、四階建てのクラブハウス。 勧誘期間を過ぎてしまったから、…
コンノさんと私 ~放課後綺談~ 小説 現代もの