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残光・薄明かり
 夕日が沈む頃になって、ようやく『彼女』は目を覚ます。
 角灯の中で大きく伸びをし、夕日の残滓を纏って嬉しそうに笑う。
『今日は良い天気だったわね。おかげでたっぷり力を溜め込めたわ』
「そいつは上々。今夜はお前さんだけが頼りだからな」
 本日の獲物は闇夜茸。新月の夜のみ採取できる希少な一品だ。
『任せといて! 一晩中だって輝き続けてみせるから』
 胸を張る彼女に、わざと険しい顔を作る。
「やめろ。そんなことしたらお前が消えちまうよ」
 どうも前の契約者との間で何かあったようだが、少なくとも俺は、意味もなく契約精霊を酷使したりはしない。そんなことで、大切な相棒を失うわけにはいかないのだ。
『冗談よ。光ある限り、そばにいるわ』
Novelber 2019」 19 残光
 twitter上で行われていた「novelber」という企画に参加させていただいた作品。テーマは「残光」。
 まさにそのタイトルで書いたSSがあった(300字SSポストカードラリー参加作「残光」)ので、同じ話で精霊使い側から見たお話にしました。
 文字数もきっかり、300字です♪

(初出:Novelber 2019/2019.11.19)
2020.01.11


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