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後書き
 同人誌版の帯(ページ下部の書影参照)にも書かせていただいた通り、この「茨の聖女」のテーマ&ジャンルは「尻ファンタジー」でございます。
 下手すると十八禁に間違われかねないこの新ジャンル、実は私のうっかりミスから始まりました。
 それは2016年7月、テキレボアンソロ「和」の作品提出をした時です。参加作品提出の際には本文のほかに作品タイトルや著者名、一言アピールなどを入力するのですが、そこでものぐさな私は前に使った一言アピールをちょっとだけ修正して提出しようと考えたわけです。
 オンライン投稿ですので、提出後にすぐ内容の確認メールが返ってくるのですが、こちらがその全文(原文ママ)です。

 幻想世界ファーンを舞台に展開するオリジナルファンタジーシリ小説「伝説の卵神官」シリーズを主軸に、SF・現代モノなど色々と書き散らしております!
 短編連作から超長編まで各種取り揃えておりますので、眠れぬ夜のお供に、ぽかっと空いた時間の暇つぶしに、どうぞご活用ください♪

 ……弁明させていただきますと、前回とまったく同じでは芸がないから、少しは文章を変えようと思い、「オリジナルファンタジーシリーズ」と書いてから、そのすぐ後に「伝説の卵神官シリーズ」という文章があることに気づき、「シリーズ」が繰り返し使われていると鬱陶しいなと思って「ファンタジー小説」に書き直したのです。
 その時に、「シリーズ」を中途半端に消して「小説」に書き換えたため、「ファンタジーシリ小説」なる謎ジャンルがここに爆誕してしまったわけです。
 大慌てで正しい文章を送り直し、アンソロ「和」にはシリではない方の一言アピールを載せていただくことが出来ました。
 しかし、当然ながらアンソロ担当の某方にはバッチリ補足されており、そのネタで色々弄っていただきまして(笑) もういっそそれで何か書いたらいいんじゃないかと考えたわけです。
 残念ながらテキレボ4には間に合わず、この新ジャンルもそのままお蔵入りに……なるかと思っていたのですが、年が明けて2017年、テキレボアンソロ「嘘」提出作品を書き終えて、ほっと一息ついたところで、ふとネタが降ってきまして(笑) どうせなら書いちゃえ! とプロットも書かずに一発書きでがーっと書き殴ったら、気づいたらこんな分量の小説になってしまいました。

 実はこの「茨の聖女」の前に考えついたネタがありまして、そちらは「尻に魔法の刺青をした怪盗(少年)と城の警備隊長(おっさん)のすったもんだ」みたいな話だったのですが、うまいことオチがつかずに没になりました。
 でもこの「尻に刺青」という設定が上手く使えないかなーとこねくり回しているうちに「茨の聖女」のネタが降ってきたので、何事もまずは書いてみるものですね(笑)
 ところで、作中ではあえて書きませんでしたが、紋章に描かれている薔薇は、花が一重の『イヌバラ』です。イヌバラの果実はローズヒップと呼ばれ、ビタミンCが豊富でジャムなどにもなっています。……ええ、何が言いたいかと申しますと、ローズが、ヒップに……(注・「hip」という単語には「薔薇の実」という意味があるそうです)

 さて、普段書いているファンタジーは「幻想世界ファーン」というオリジナルの世界を舞台にしているのですが、この「茨の聖女」はまったく別の世界観で書いてみたくなって、今までとは違う設定を練り上げました。
 読み切りのつもりで書きましたので、この先の話は今のところ考えておりませんが、瘴魔との戦いはまだまだ続いていきますので、ミアにはこれからも張り切って尻を出していただきたいところでございます。(ヒドい)

 最後になりましたが、新ジャンル爆誕の見届け人であるIさん、温かく見守ってくださった皆様、興味を持っていただいた皆様、本当にありがとうございました。
 この新ジャンルがこれから先、ますます発展していくことを切に望ん……でいいのでしょうか(笑)
 どうぞ皆様も想像の翼を広げて、尻ファンタジーの輪を広げていってください!(開き直り)

 なお、「尻ファンタジー」でネット検索すると十八禁イラストばっかり出てくるので、興味はあるけどこのジャンル名は憚られる、という方には、同人誌版の表紙にもこっそり入れてあります「Silly Fantasy」(ざっくり訳・お馬鹿さんの空想)の表記をお勧めいたします。
(書影・帯あり)


(おまけ・帯裏)

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