spin off:仕立屋ディミアナの信念
駆け込み依頼:初代の仕立てた祭礼服の補修「明日の朝までに繕つくろって欲しいんだけど」 閉店間近に舞い込んだのは、繕い物の依頼だった。 濃緑の布地を贅沢に使った、年代物の祭礼服。 タグを確認するまでもない、間違いなく祖母の仕立てた服だ。「脇と…
ファンタジー小説 垂れ耳エルフと世界樹の街 小説
column:《世界樹の街》の歩き方
~はじめに~ ようこそ、《世界樹の街》へ! ここは時空を超えて“様々な世界に存在する《世界樹の街》が 繋がる”不思議な場所。あちこちから集まった多種多様な種族が暮らしています。 街区の境を一歩越えるとまるで違う街並みが広がっており、そびえ立…
ファンタジー小説 垂れ耳エルフと世界樹の街 小説
皿の話
「どうもー。《垂れ耳》のおじさん、いるー?」 賑やかな声と共に開いた扉。そこからひょい、と顔を覗かせた同僚の姿に、空いた食器を下げようとしていたオルトは露骨に顔を顰めた。「ジャック。お前、今日は非番だったはずだろ。なんでこんなところにいるん…
ファンタジー小説 垂れ耳エルフと世界樹の街 小説
百年の刹那
コンコン コンコン「うっせー……」 夢の中まで響いてきたノックの音に飛び起きたものの、部屋はまだとっぷりと暗く、まだ夜も明けきっていないと悟って溜息を吐く。 独身寮から越してきて一月ひとつき、ようやく一人暮らしにも慣れてきたところにこれだ…
ファンタジー小説 垂れ耳エルフと世界樹の街 小説
星祭
「《星祭》?」 チラシを手に小首を傾げる銀髪の少女に、《鴎》のオルトは「ああ、そうか」と頬を掻いた。「そういやお前、この街に来て一年も経ってないんだっけか」「私をここに連れてきたのはオルトですよ。もう忘れてしまったのですか」「うっせえ」 『…
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垂れ耳エルフと世界樹の街 ~樹木の陰で~
樹木の陰で ~Ombra mai fù~風薫る正午はじめてのお給料・1はじめてのお給料・2はじめてのお給料・3閑話・微睡みの夕べ閑話・安らぎの場所継ぎ接ぎの空・1継ぎ接ぎの空・2継ぎ接ぎの空・3継ぎ接ぎの空・4風薫る正午 青葉揺れる頃、と表…
ファンタジー小説 垂れ耳エルフと世界樹の街 小説
垂れ耳エルフと世界樹の街 ~人形の眠りと目覚め~
人形の眠りと目覚め前奏:ゆりかごの歌人形の眠りと目覚め・1人形の眠りと目覚め・2間奏:人形の夢人形の眠りと目覚め・3幕間 ~Dolly Dances~雨宿り丘に咲く花 ~Carnation,Lily,Lily,Rose~古歌丘に咲く花・1丘…
ファンタジー小説 垂れ耳エルフと世界樹の街 小説
登場人物紹介
ユージーン・アル・ファルド…《ユージーン骨董店》のぐうたら店主。枯草のような風合いの金髪と深緑の瞳を持つエルフ族の男性。「長身」「美形」「博識」といった一般的なエルフの特徴は備えているものの、細かいことに拘らない性格のためか、常に「いい加減…
ファンタジー小説 垂れ耳エルフと世界樹の街 小説
コンノさんと今野さん、そして私 ~放課後綺談3~
一、桜並木 夢を見ていた。 不思議な夢だ。 桜並木の向こうで、コンノさんが手を振っている。 何か言っているのに、吹き抜ける風の音がうるさくて聞こえやしない。 舞い踊る桜吹雪。薄紅色に染まる視界。 胸騒ぎがして、咄嗟に手を伸ばす。「コンノさん…
コンノさんと私 ~放課後綺談~ 小説 現代もの
閑話・狐面は極彩色の夢を見るか?
「こんちわーっす」 勢いよくドアを開ければ、途端に聞こえてくる電子音。「やあ、本嶋くん」 テレビから視線を外すことなく、それでも声だけで的確にこちらの正体を見破ったその人は、小さな画面の中で縦横無尽に飛び回る戦闘機を操りながら「今日は早かっ…
コンノさんと私 ~放課後綺談~ 小説 現代もの
コンノさんと冬コミ ~放課後綺談2~
一、開場 開会を告げるアナウンスに応え、まるで潮騒のように会場から湧き上がる拍手の嵐。 遥か彼方で人の波が動き出すのを背伸びして眺めていると、右隣から「あれ? 開かないなあ。えい、この」などという緊張感のない声が響いてくる。「椅子、壊れてま…
コンノさんと私 ~放課後綺談~ 小説 現代もの
番外編・コンノさんと部室 ―活動限界を探れ!―
遠くから午後5時を告げる夕焼け小焼けのメロディーが流れてきて、それまで雑談に興じていた部員達が三々五々と散っていく。 漫研の部活動時間は特に定められていないが、大抵は4限終了と共に部室へ集まり、この『夕焼け小焼け』で解散となるのが常だ。「…
コンノさんと私 ~放課後綺談~ 小説 現代もの