『オシマイ』
長い昔話を語り終えたのを見計らったかのように、閉館時間を告げる音楽が流れ出す。
『サイゴニ ハナセテ タノシカッタ アリガトウ トモダチ』
「アンジェリカだよ、ライト」
『アンジェリカ』
大切そうに復唱して、ゆっくりと目を開く。光を失った瞳は、それでもなお、新緑の如く輝いていた。
『ボクタチハ ズット キミタチノ トモダチ』
その言葉はどこか誇らしげで、そしてとても楽しそうで。
だからアンジェリカも、嬉しくなって微笑みを返す。
「へへ、新しい友達が出来たって、ママに自慢しないとね。あ、やばい、もう行かないと。また来るね、ライト!」
慌ただしく言い残して出口へと走っていく少女の、その躍動的な足音を拾いながら、光の名を持つアンドロイドは静かに唇を震わせて、最後の言葉を紡ぐ。
『キミタチガ ボクノ ヒカリ ボクラノ キボウ』
そうして、『LGT-H01』シリーズ最後の一体は、微笑みながら活動を停止した。
終わり